2011年10月18日 15:16
牧野貞幸
東京デザインオフィスの牧野です。
先日、所用で茨城の笠間に行ったときに、少し寄り道をして、
「春風萬里荘」
を訪ねてきました。
以前、近くまできたときに、立ち寄ったのですが、開館の受付時間を
少しだけ過ぎていて、門だけみて帰ったことがあったので、次の機会
には、是非、見てみたいと思っていました。

春風萬里荘は、北大路魯山人 の居宅だったものを北鎌倉から移築した建物なんです。
魯山人自体は、笠間とゆかりはないのですが、笠間を「芸術の村」にしていこうという構想の中で
笠間日動美術館の理事の長谷川仁が中心となって、芸術の村のシンボル的存在として
昭和40年に移築したそうです。魯山人が亡くなってから、6年後のことです。
もともと 魯山人も、大庄屋の民家を移築して住んでいたもので、江戸時代の茅葺の入母屋造り
の、見事な建物です。

建物の内部は、「万能の異才」と謳われた、魯山人のそれらしく、ハット思わせる、
意匠であふれています。ただ、そこにへんな派手さはなく、全体の調和が取れていて、
とても落ち着く空間です。
ここも内部の撮影がNGなので、外からの写真で想像してみてください。

「夢境庵」 と名づけられた茶室です。
この茶室は、魯山人 自らが、裏千家の名茶室「又隠」を手本として設計したそうです。
黒柿の床柱、南天の長押、塗り壁のいろや、障子のひかり、なんとも、落ち着いた
空間です。
茶室に限らず、古民家に限らず、昔の日本の建物に居ると、どうしてこんなに落ち着くんでしょうね。
原風景と言ったって、こういうところに住んでいたこともないし・・・・・・、
やっぱり、日本人のDNAの問題なんでしょうね。

こういう縁側は、建替える前の我が家にもありました。

踏み石や、竹の生垣。苔の緑が、さっきまで降っていた雨で、よけいに深く見えます。

茅葺の見事な軒、このプロポーション、言う事ありません。
この縁側の前が、龍安寺を模してつくらせたという、枯山水の石庭です。

時期が早すぎて、見ることが出来ませんでしたが、あと半月もすると、
庭のやまもみじがもっといろづいて、よりすばらしい景色を届けてくれるはずです。

笠間の豊かな自然に溶け込んで、もとから、この地にあったかのように、
建物とまわりが境界無く馴染んでいます。

東京から、車で2時間弱。機会があれば、是非行ってみてください。
2011年10月 3日 20:40
GD賞
東京デザインオフィスの荒川です
浦和区の二世帯住宅がなんとGOOD DESIGN 賞を受賞し
ました。
前任の支店長の岡田はいつまでも社内のコンペとかにしが
みついてないで、外に向けて発信しろよ。と口癖の様に言っ
ていました。
ある意味岡田さんのこんな発言が無ければ今回の様な状況
には決してなっていなかったんだと思います。やはり口に出し
て言ってみるということは大切ですね。岡田さんありがとうご
ざいました。
で、昨年いわゆるグッドデザイン賞というのにおたがいさま
ハウスを応募してみようということになり、実際に応募してみ
ました。
何とか一次審査は通過して会場にプレゼンのパネルを展示
して見ました。
おたがいさまハウスのコンセプトは結構こういうところに向い
ているかもと思っていたので、もしかしたら・・・・などと思って
いたのですが、現実はそう甘くは無く 二次不通過という結果
がネット上で発表されました。プレゼンのパネルも他の応募
作品に比べ語りすぎという感はありました。
GOOD DESIGN賞の情報のやり取りは基本的にすべてHP
上で公開される形で進んでいきます。
まあこんなものだろうと思っていたので、落ち込むというような
ことは無かったのですが、それなりにショックはありました。
そんなこんなで今年2011年度も応募しました。それも二件も。
一つは一次も通過しなかったのですが、北浦和のほうは何と
か一次は通過。とりあえずほっとしていたら事務局から住宅
メーカー4社による公開プレゼンの誘いがありました。
これは面白そうだと思い後先考えずに参加しましたが、こうい
うことはとりあえずやってみたほうがいいんでしょうね。
やってみないと先に進みませんから。
でこのプレゼンが何かの役にたったのかどうかは分かりませ
んが、なんと二次審査も通過してしまいました。
9月半ばには結果の通知は来ていたのですが、正式に公開さ
れるまで、ツイッターやフェイスブックでも情報は漏らさないよう
にと釘を刺されていたので、ブログにも当然かいていませんで
した。
明日4日には東京デザインオフィスのHPの表紙もGマークを入
れるような手配はしているので、表紙がいつものフラッシュの
画像ではなくGマークが入った北浦和の二世帯住宅のリビング
の写真に入れ替わっていると思います。

2010年度のYEAR BOOKを見てみると、UNIT 7 は生活領域
でわれわれが応募しているのはその中の、戸建て住宅・集合
住宅部門で、こんな文章が書いてありました。
ハウスメーカーによる商品化住宅及び建築家が個別に設計
した住居などの戸建て住宅と・・・・・
ということで、戸建て住宅の場合、住宅メーカーは商品として
プロトタイプを、建築家は個別に設計した住宅をといった棲み
分けがなんとなく存在していた気がします。
北浦和の二世帯住宅はハウスメーカーの住宅で個別に設計
した住宅で、今まで誰もこんなことはしていなかったような気が
しています。
などという文言があるのでまあ反則ではないと思います。
そもそも、ハウスメーカーの作った個別の住宅が応募される
ということ自体が想定外だったのかも知れませんし、しっかり
としたメッセージを持ったプロトタイプならいざ知らず、ハウス
メーカーが個別に設計したもの自体をはなから色眼鏡で見
ているという風潮は実際にあると思います。
そういう意味で、住宅メーカーの住宅でもしっかり設計をすれ
ばこのくらいのものはできるんですね。ということを表現でき
たということは、東京デザインオフィスにとってあるいはヘー
ベルハウスにとって、引いては住宅メーカー全体にとっても、
非常に意味のある一歩なのではないかとひそかに思ってい
たりします。
お客様は公開プレゼンのときにも来ていただき、非常に喜ん
でいただけました。まさかこんなことになるとは考えてもいま
せんでしたとおっしゃっていましたが、きっと誰もが自分の
住んでいる家にGマークが付いていたらなんか不思議な気
持ちがしますよね。
お客様には記念に其の証を何かしらプレゼントしようと思って
います。