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ユウレイタケ

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こぼればなし 為田敏宏

東京デザインオフィスの為田です。


先週の山行きは、妻と「ユウレイタケ」を探しに出かけた。


伊豆まで遠出しようかと、朝まで天気予報を確認していたが、
雨は止みそうに無いので、近場の金時山へ向かった。


昨年の今頃も、雨の中、金時山へ出かけたが、その時は、
彼らの存在を知らなかったので、全く目に入らなかった。
僕の目は、興味の無いものは、見えない仕組みになっている。


今回は、彼らを見つけるのが目的で、黙々と探し歩いた。


ユウレイタケその一「ユウレイタケ」は別名。本名は「ギンリョウソウ」という植物で、
キノコでは無い。


ユウレイタケその二ユウレイタケその三薄暗い林の中で、白く透明感のある存在は、見つけると
「あった!!」と思わず声を出してしまう。


ユウレイタケその四葉緑素を持たず、落葉などの腐植物から菌経由で、栄養分を
得ていると、図鑑に書いてあり、興味を持った。


植物は、より多くの光合成をするために、皆が工夫している。


ある者は、高く幹を伸ばすことを競いあっている。


ある者は、他者に絡みつき、ツルを猛スピードで伸ばして
太陽に近づく。


ある者は、他者が住めないような厳しい高地を安住の地に選ぶ。


そんな中で、葉緑素を持つことを止め、光合成をしないで暮らすこと
を選択肢として思いつき、それを実行するという、
思考回路を持ちえた彼らには、脱帽の思いを感じるのだ。


海では無く森なので、ブルーオーシャンとはならないだろうが、
決断し、実行した姿に、小さいながらも勇気をもらえたなあ。


明日も、我々デザインオフィスの戦略のミーティングの日だけど、
彼らに劣らない思考回路を持っているか?と自問すると、
結構心もとない。

 

 

 

 

 

 

 

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