CASE #127 浜田山のレジデンス

「閑静な」という表現がぴったりな住宅地での計画です。行政によるミニ開発防止の最低敷地面積の制限の効果か、周辺も細分化されずゆったりした区画のまま残っています。この敷地も、もとは大きな区画を分割しているのですが、このくらいの大きさが保てていければ、良好な住宅地が維持できるという良い例だと思います。

街路樹があるほど道路幅が広くはないのですが、どの住宅も敷地の中に十分な緑量が保たれています。ミニ開発防止と相まって、緑化計画も徹底して指導されているので、街全体として潤いを感じます。街がこうして良い状態に保たれていれば住宅自体は気張って形を競ったりせず、街にうまくはめ込んであげれば十分だと思っています。

もはや定番化してきた計画ですが、RCのシャッターゲートとガラスの門扉、塀と植栽を組み合わせたインターフェイスの奥に、薄いスラブと庇と垂直なスラブを組み合わせたコの字型のベランダが浮き上がっています。建物の形自体はこれで必要十分だと思っています。

塀の手前の植え込みは細葉ヒイラギナンテンです。風に揺れて塀に映る影がきれいです。

アプローチとメインの庭は、それぞれの床のレベル差と2本の高木で仕切っています。ふたつのゾーンを仕切ることで、リビング前のデッキを落ち着いた安心感のある場所にしています。この計画ではデッキはガラス含侵等の木材でなく、木樹脂のデッキ材を使っています。

アプローチとメインの庭は、それぞれの床のレベル差と2本の高木で仕切っています。ふたつのゾーンを仕切ることで、リビング前のデッキを落ち着いた安心感のある場所にしています。この計画ではデッキはガラス含侵等の木材でなく、木樹脂のデッキ材を使っています。

リビングの光の演出という意味ではこれも定番化してきていますが、スカイライトからの光を窓のない壁面に沿わせて取り込んでいます。

リビングの光の演出という意味ではこれも定番化してきていますが、スカイライトからの光を窓のない壁面に沿わせて取り込んでいます。

この住宅は南北に長く、南からの光は奥までは届かないので、家のまんなかを吹き抜けとしてその周りに居室で取り囲むように配置するようなゾーニングをとっています。

この住宅は南北に長く、南からの光は奥までは届かないので、家のまんなかを吹き抜けとしてその周りに居室で取り囲むように配置するようなゾーニングをとっています。

リビングと同じようにスカイライトからの光を壁に沿わせて落とすことで、奥まったダイニングに十分な光を落としています。

リビングと同じようにスカイライトからの光を壁に沿わせて落とすことで、奥まったダイニングに十分な光を落としています。

庭の照明は二層上の屋根庇のレベルからデッキ面に光たまりをつくるような計画になっています。

この住宅は極端に斬新なことをやっているというわけではないのですが、規模の大きい住宅を快適に作っていくために今まで積み重ねてきた手法を、素直に折り重ねていくとこうなるというモデルのような住宅です。

この住宅は極端に斬新なことをやっているというわけではないのですが、規模の大きい住宅を快適に作っていくために今まで積み重ねてきた手法を、素直に折り重ねていくとこうなるというモデルのような住宅です。

街に対しても肩の力が抜けて素直に気持ちのよさが表現できている、ヘーベルハウスの邸宅の作り方のスタンダードになりえるような計画になっていると思います。














