TOKYO DESIGN OFFICEの荒川です
今年、「 おたがいさまハウス」をグッドデザイン賞に出している
という話はおたがいさまブログでマツオが紹介していましたが、二次審査会のために、
25日にビッグサイトにパネルと模型を搬入することになっています。
また27日(金)18:00~21:00 、 28(土)10:00~21:00、29日(日)10:00~16:00に
GOOD DESIGN EXPO 2010という形で一般公開もされますので、ぜひ足をお運び下さい。
25日の搬入に間に合うように今パネルの作成をしていますが、写真とテキストがまとまった
ので、一足先にここでご紹介します。
おたがいさまハウス(住宅メーカーに出来ること)
へ-ベルハウスはロングライフ住宅です。でも物理的に長持ちするだけでは息の長い住宅は
作れません。きれいだと思えたり、そこにいると気持がいいと感じられること。
ロングライフである為にはそんなことが必要だと考えています。
それが建物の中だけでなく、庭やアプローチなど外部の空間や、もう少し広げて、家の前の
街路空間、さらに広げて駅まで続く路、もっと広げて自分の住んでいる街全体が自分の空間
だと考えて気持の良い空間にしたいと考えています。
本当は、隣の家との塀をなくしたいと思っています。
おたがいに、窓の位置を調整することが出来れば高い塀を作らずに、気兼ねなく窓を開ける
ことが出来るようにすることも可能なはずです。
とりあえず境界上にブロックとフェンスを立てるのをやめてみると同じ敷地での計画がもっと
豊かになるはずです。
本当は電柱もなくして、安易にアスファルトで舗装することをやめればいいのはわかってい
ます。でも誰も実行できません。待っていては何も始まらないので、住宅メーカーでも出来る
ことをやっていくことにしました。
都市計画は国が、街づくりは行政が面や線で計画しますが、我々住宅メーカーに出来る
ことは、一つ一つの住宅を丁寧に作り、点と点をつなげて街を作っていくことです。
ひとつ出来る度に街がきれいになっていく、住む人にやさしく地球にもやさしい、そして
街にもやさしい息の長い住まい、それがヘーベルハウスの「おたがいさまハウス」です。
街との関わりを作り出していく設計手法
・敷地の分割ラインを建物の計画と同時に考えていく。斜めのほうがいい 場合もある。
今回は真北方向に平行に分割しています。
・内部と外部は同じ密度で同時に計画する。
・不要な塀は作らない。
・街路とのインターフェイスとして格子を使う。
・ミドリのスペースを積極的に生み出し内部と関連付けていく。また街にもつなげていく。
・車を斜めに駐車することで、道路との間に三角のスペースが生まれます。 ここを植栽
スペースにすることで車の見え方にも安心感が生まれ、街路 にも潤いが生まれます。
シークエンス
アプローチのスペースは1階部分を道路から大きく後退して街路空間が広がるように
計画しています。敷地の角、建物の間に植栽スペースを作り、樹木が街路樹のような
つながりを生み出すことを誘発しています。不要な塀は作らず、昔ながらの縦格子を
街とのインターフェイスとして活用しています。樹木も育ち、計画の意図通りの景観が
生まれつつあります。
正午あたりになると、南北を貫く二棟の間の空間が、北側の街路に直射光を呼び込み
ます。
窓の向こうに、緑のスペースが見える様な内部と外部の関係を作ります。ミドリが見えたり、
そこに腰掛けたりすることで空間が豊かになって行きます。
格子を使ったり、内部と外部の床の高さを逆転したり、たまに家具を利用したりします。
窓の向こうに、緑のスペースが見える様な内部と外部の関係を作ります。ミドリが見えたり、
そこに腰掛けたりすることで空間が豊かになって行きます。
格子を使ったり、内部と外部の床の高さを逆転したり、たまに家具を利用したりします。
緑が見えるだけでなく葉っぱを透過した光が入ってきたりもします。
現在、GOOD DESIGN AWARDの公式サイトで作品が一般公開されています。
また応援メッセージも募集しています。
情報公開のサイトに入り、キーワードに おたがいさま と入力して検索してみてください。
おたがいさまハウスが出てくるので、クリックして応援メッセージのご記入よろしくお願い
します。