TOKYO DESIGN OFFICEの荒川です
先週はオープンハウスに行く機会に多く恵まれ、納谷さんの奥沢の住宅
アトリエ天空人の目黒区T邸、渋谷設計の野田君の設計した世田谷区の住宅、岩井君
の計画した住宅を見ることができました。吉村くん情報ありがとう。
納屋さんの奥沢の住宅は1階がRC造2階,2.5階?は木造で、いつも通り白いすっきりと
した空間でした。外部も内部も力が抜けたそっけない感じがきれいでした。先日ブレーン
での佐藤オオキさんとの対談の中でシンプルとは何かと質問されましたが、こんな中に
答えがあるような気がしました。最近、日常行っている設計の中で照明の計画にかなり
ウエイトを置いているので、自分以外の人が設計した住宅を見るときも、自然と照明の
処理の仕方に目が行ってしまいます。
今回の納谷さんの住宅は基本的にシームレスの蛍光管を使いダウンライトはほとんど使っ
ていません。特に間接照明できれいに見せますと気張っているようなことでもなく、ただ
構造をあらわしにしたリブの間に器具を入れただけだったり、白い天井をへこませた溝に
シームレス管を入れただけだったりするわけで、器具そのものを無理に隠そうとするわけ
でもなく 「見えますが・・何か」と突き放した感じが潔いです。これでもいいんだと思い、
ちょっと力を抜いたほうが良いかと思いました。nendoの佐藤オオキさんはシンプルなもの
を語る上で、寸止めする的なことを話しておられましたが、こういうそっけなさややり過ぎな
いことの良さをあらためて認識しました。
エアコンの室内機はいつものように物入れ上部に組み込んで、いつものようにネット状の
扉で隠していました。
敷地の四隅に外部空間がありそこは庭というよりは内部空間や街にゆとりを生み出す為
の空間で、アクティブな外部空間は二階のリビングに隣接した部分に作り出していました。
都市型の住宅として、いろいろなことがとてもうまく処理されていました。
このあたりの考え方は、今計画中の江東区の外ご飯のできる家でやっていることに近い
のかなと思いました。
照明の話や江東区の外ご飯の出来る住宅の話はまた別の機会にお話したいと思います。