東京デザインオフィスの荒川です
今日みさき建築研究所の下田町の家を見てきました。実は御前(みさき)さんは
私が旭化成に入社したときにインストラクターをしてくれていたひとなんです。今は
独立されて設計事務所をやっていますが、たまにこうやってオープンハウスの案内
をいただき見にいっています。
自分以外の人が設計した建物はそれがヘーベルハウスであってもそうでなくても、
何かしらああそうかと思うところがあるのですが、今日はたくさんありました。
ヘーベルハウスでもツートンの仕様はあるのですが、仕上げというか同じヘーベル版
で、目地とか色だけを変えるので、変える理由がよくわからない分、やらないほうが良
かったかなと思ってしまうようなものが多いのですが(やるなら徹底的に考え抜かない
とうまくいかない)こんな風にガルバリウム鋼板と木との組み合わせは自然に写りきれ
いです。
この写真方向がよくわかりませんが、光の反射を感じていただければ、上でも下でも
どちらでも良いです。
内装の壁仕上げは珪藻土とエッグウォールを使い分けていました。珪藻土はいまさら
説明の必要もないかも知れませんが。エッグウォールというのはあまり聞き覚えがな
いですよね。日本エムテクスというところの壁材なんですが、東京デザインオフィスでも
浜田山モデルなどには同社のビーナスコートという仕上げ材を使ったりしています。
エッグウォールは基本的にクロスなんですが、質感が高くビーナスコートより価格を押さ
えることが出来るということで、いつか質感を確認したいと思っていた矢先だったので、
とてもラッキーでした。東リのアースウォールという珪藻土クロスもよく使うのですが、そ
れよりは少し高いですが、コストパフォーマンスは良いと思います。
珪藻土等の塗り壁はよくかけやすいという話も聞きますが、実際にかけやすいのは
出隅の部分なので、そこを補強すればいいんだよと教えてくれました。やはり
みさき先生頼りになります。
これ、昔お客さまからの要望が多かったハイキエース、今はグリーン排気という商品
です。コンロのすぐそばから排気出来るので、上昇気流が生まれにくいIHヒーターな
どとは相性がいいような気がします。
外部はこんな具合です。
ガレージはピロティ形式になっていましたが、天井高は必要な分を使った残りはこんな
風に収納にしていました。
こうやって裸電球をブラケットとして使うやり方は、伊礼さんとかその流れの方たちはよ
くやっていますが、もともと東芝のトーキという電球でやっていたのですが、少し前に廃
盤になってしまい、今はこうやってパルックボールとかで代用しています。先日研修で
伊礼さんに話を聞いたときに、どうしているか聞いたのですが、やはりパルックボールを
使っているような話をされていました。みさきさんもそうしていました。
二階に小さな和室があり障子が使ってありました。やはり障子を抜けた光はきれいに
拡散して、とてもきれいです。障子に敵うカーテン類はなかなか見つからないと思いま
す。そんな中で、ハンターダグラスのシルエットシェードはよく出来ていると思いますが、
ちょっと値段が高いですかね。
クローゼットを開けたら向こうの部屋のクローゼットにつながっていました。ハワイの
ハレクラニホテルのクローゼットがこんな風に寝室と洗面所がつながっていましたが
動線がつながって面白いと思います。かくれんぼとかしたら大騒ぎになりそうです。
分電盤が物入れの中に仕込まれていました。いつも洗面所の出入り口の上につけて
いますが、別にいつも見たいわけでもなく、こんな風にするときれいです。ちなみに
内部の棚板はてつやジャパンという会社のロシアの白樺を積層したボードを使ってい
ましたが、たまたまいらしていたてつやジャパンのマリアさんというロシア人の社長の
奥様はとても美人でした。ってどうでもいいですか。
われわれもよく使うアウトセットの引き戸ですが、上部の枠のみ表に出していました。
こうすると天地丈でなくとも吊のレールが埋め込めて動きが安定しますね。
二階のワークスペースの収納はなんとイケアの収納BOXを使っているという話でした。
ひとつ5千円、四つで2万円なんだかんだでも5万弱という感じでしょうか。安い。
ちょっと驚きでした。奥に見えている階段、こうすると踏み面の寸法が確保でき、常設
の階段として認められたという話でした。いつもそうとも限らないようですが。
今回とても勉強になりました。次回もまた見に行きたいと思います。