東京デザインオフィスの岩井です。
数ヶ月前ですが、カメラを新調しました。
この仕事をしていると、写真の効力の大きさ を感じずにはいられません。
たった一枚の いい写真 で伝えられる力は、時に何枚もの図面をしのぎます。
設計をするためには 図面 を何十枚も必要としますが、建物が完成したら主役は 写真 です。
特にこのようなホームページに載せた作品などは写真中心に並べてあり、図面等は説明上の補足です。
なので設計者も、表現するのであればある程度以上の写真撮影技術を磨く必要があると思っています。
お金があればプロのカメラマンに頼めばいいのですが、なかなかそうも行きませんよね。
EOS5D、の旧モデルです。
撮影機材がどうということより、むしろ「構図」と、「光の捉え方」 で魅かれる写真は決まってしまうのだと思いますが、
写真に自分の意思が伝えられるかどうかはカメラの良し悪しに関わってくるかなと思います。
いままで、Canon EOS Kiss Digitalの初代型を使っていました。
デジタル一眼レフ を一般ユーザーに普及にさせた名機です(と勝手に思っている)。
私(や一部の他担当)のHPの写真はほとんどこれで撮っていました。
後半はマニュアルモードにISOをやたら変えたり、内臓ストロボを「補助光」にしたりして使っていました。
7年も使っていてボロボロになってしまったのでそろそろグレードアップさせようと思っていました。
Canonでは中級機を30D、40D、50Dとマイナーチェンジされていました。
そのあと出た電子水準器のついた7Dをがんばって買おうかと迷っていたところ
ある時いい中古市場があることを知り、「フルサイズセンサー」を持つ上級機「5D」を一気に背伸び して買ってしまいました。
新型が出たので価格的に手が届くようになったのです。
これはホームページの写真を撮ってくれているプロの宮原さんの持っている機材と同クラス!です。
ちなみに「フルサイズ」とは、デジタルカメラのフィルムに当たる撮像素子(CanonではCMOSセンサー)が
フィルムと同サイズの35mmあるものを使用していることです。これはEOS Kissの2.5倍、コンパクトカメラと比べると20倍以上ある巨大なものです。これが大きいほど画素的に拡大しなくていいのでダイナミックレンジや描写力が高くなるのです。
そして、交換レンズの画角がそのまま使えます。
ところで、建築写真には広角レンズが欠かせません。
EF17-35 F2.8L USM
という広角ズームLレンズを銀塩(フィルム)カメラのときに使っていましたが、デジタルでは画角が小さくなるためお蔵入りしていました。
これがまた使えるようになったのが、なにより嬉しい。
装着させるとこんな感じ。
赤いラインが入ってすっかりプロ仕様です。
花形フードまでつけるとけっこう長いし、正直重い(汗)です。
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このカメラを最初に持っていった昨年の京都での写真です。
拡大しても細かいところまで捉えていて、
特に暗い部分が黒くつぶれずにしっかり階調表現されています。
建物はこんな感じです。
これくらい広角の写真が撮れます。
今度は逆に一部白トビしていますが、その中に濃淡が感じ取れます。
基本的に自己流でしかないのでこのカメラには振り回され、試行錯誤中ですが、
早く使いこなせるようになりたいと思っています。