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節電考

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  東京デザインオフィスの牧野です。

先日、我が家に新しい冷蔵庫が届きました。

 

 

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 今まで使っていた冷蔵庫は、家を新築した、17年前に購入したもので、

長い間、本当によく働いてくれました。

 

17年前の冷蔵庫だと、ちょうどフロンが禁止になるころの生産で、

今のものと比べると、かなり環境に負荷をかけていたのだと思います。

 

  古い冷蔵庫は消費電力が大きいので、新しいものにすると

電気代が随分違いますよ。○○電気の方が言っていました。

 

帰ってからよくよく調べてみると、消費電力の計算条件が違ったり、

新しいものには、いろいろな機能がついていたりで、本当のところ

消費電力はそれほど違わないということが分かりました・・・・・。

 

   正直、電気の使用量もあまり気にしたことがなかったのですが、

今回の震災以降は、我が家でも気をつけて電気を使っています。

11月の電気の使用量は、昨年の同じ月に比べて、38%減っていました。

最近の東京電力の電気料金請求書には、対前年比の使用状況が

載っていますし、少し意識するだけでも、随分違うものだと実感します。

 

  自宅や職場の照明も、 最初は、少し暗い感じがしましたが、一日もたたないうちに、

その明るさにも慣れてしまい、いままでの明るさはいったいなんだったのかと、

不自然に思うことの方が強くなってしまいます。

 

 街の中を見渡しても、防犯上必要なところは別としても、今までが、

あまりにも明るすぎたということを、ほとんどすべての人が、等しく

感じているのではないかと思います。

 

   大げさに言うと、高度経済成長とともに、街の中や家の中はどんどん明るくなった、

明るさこそが、豊かさの象徴で、競って明るさを求めていたように思います。

 

私の子供のころは、家も街も、確かにもっと暗かった、それに真っ暗闇という状態が

確かにあったように記憶しています。今は、都会にいる限り、そんな場所には

お目にかかれない。

  今までの、過剰な明るさは、人間の生理現象にも多大な影響を与えている

ということは、多くの識者が指摘しているところ。

 

成長の終焉とともに、世の中の価値観は大きく変わったのに、なぜか

照明や明るさに対する価値観は、取り残されたまま。

 

これを契機として、本当に必要な、本当に心地よい明るさについて

もっと考えていきたいと感じています。

 

  今回の震災が契機というわけではないのですが、今、東京デザインオフィスで

計画している、白金高輪街かど展示場も、この、「明るさの質」をテーマにしています。

 

ビルの谷間に建っていて、日照がほとんど得られない中で、どうやって、気持ちのいい

「明るさ」を創れるか。それは、ギラギラした、昨日までの、明るさとは違う価値観

の明るさです。

 

 誤解を恐れずにあえて一言で表現するならば、それは「仄あかり」のイメージ。

溢れる光量ではないが、包み込んでくれるような、暖かい明るさ。そんな明るさの

価値を伝えたい。

 

 「仄あかり」という言葉、実は、今回の街かどの計画の中ではじめて知りました。

日本語として正しいかどうかわからないのですが、私はこの言葉から少し暖かい

明かりを連想してしまいます。

 

  荒川が白金高輪街かどのブログの中で、詳しく説明してくれていますが、

光量の少ないときに、それを反射する壁や床が白っぽく、色味がないと

グレーがかってしまい、寒々しい感じがする。色味を持たせることで、暖かみ

や落ち着きが生まれ、それが居心地につながる。そういう感覚です。

 

  昨日までと違う価値観の「明るさ」。ただこれは、決して新しい感覚ではなく、

ほとんどの方が、懐かしいと感じる種類の質の明るさです。

 

 白金高輪街かどのオープンは来年1月ですが、

12月4日、11日、工事途中の現場を公開します。

是非、そんな「明るさ」を体感しにいらしてみてください。

 

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