はじめまして。
この4月に東京デザインオフィス(TDO)を引継ぐことになりました近藤です。
ようやく新しい環境にも慣れてきました。
どうぞよろしくお願いします。
家づくりはお施主様と設計者の間に、なんらかのご縁があってこその
共同作業と思っています。
また私どもはチームにて設計を担当させていただいており、
この設計メンバーがここにいるのも、なんらかのご縁と思っています。
このつながりを大切にして、よりよい家づくりをしていきたいと思います。
暫くの間は前任地で担当させていただいたお客様の住まいをご紹介しながら、
設計における「単純明快さ」「心地よさ」「こだわり」について、お話させていただきます。
先日、ご入居5年目を迎えられたI様のお宅を訪問してきました。
名古屋市郊外にご家族3名でのお住まいとして設計しています。
とても勉強熱心なご夫婦で、そのプレッシャーを感じつつ
負けまいと意識し、色々と勉強させていただいた案件です。
当時はコンセプト商品の「PAO」の人気が高かった時期です。
I様も展示場で見学されたPAOがお気入りの様子でした。
「PAO」の特徴である大きなリビング上の吹抜プランは垂直方向に
空間が開放されることや、視線の先に青空が取り込めることで、
ダイナミックかつ魅力的な空間の提案が可能です。
同時にロングライフの視点で家づくりを考え、内在する問題の解決も不可欠です。
色々と検討した結果、I様の生活スタイルに適な「PAO」として提案したのは、
「家族を楽しむ家:3層に緩やかにつながる吹抜がある家」です。
プランは2LDKにオープンスペースを2箇所加えた
単純明快なものですが、1Fにメインリビング、
2Fにファミリースペース(今は+NESTと呼びます)、
3Fにご主人のプライベート空間を配置し、それらを敢えてずらした吹抜でつなぐ事で、
ほどよい距離感と空気感をかもしだす提案をしています。
詳細設計中は2nd&3rdリビングと呼んで、楽しい空間のイメージを共有化し,
私からの多くの提案も採用していただきました。
設計者として特にこだわった部分に対して、
I様ファミリーが快適にお使いいただいている事を、
今回の訪問でもとてもうれしく感じた次第です。
I様邸ではロングセラーの定番品をどう効果的に使うかも、詳細設計のポイントでした。
I様がお気に入りのレトロ&モダンなデザインの家具・調度品を、
如何にして空間に馴染ませるかをインテリアアドバイザーと検討していきました。
住空間をより心地いいものにする為に、設計者は何ができるか・・・
それを考える事を大切にしていきたいです。