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吉祥寺の住宅

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荒川圭史

東京デザインオフィスの荒川です。

5月31日に「吉祥寺の住宅」のオープンハウスを行いました。
天候にも恵まれ多くの方に見学に来ていただけました。

お施主様のご厚意に感謝いたします。

 吉祥寺の住宅1

 

駅の方から歩いていくと、かなり遠くからでも道路と直交方向
に設けている袖壁が視線を受け止め、

印象的な外観が目に入ってきます。

外壁色は輝白(きはく)という名の新しい色です。

今までの物に比べると、かなり純粋に白というイメージです。

レジデンス専用のPTという種類の目地との相性も良く、

とてもきれいです。

 

この壁が建物全体の形のイメージを作っています。

 

吉祥寺の住宅2

 


近くまで来ると、外観は二つのボリュームで構成されているのがよくわかります。

敷地が雁行しているので、構造的にもこの方がうまくいく形だったのですが、

二世帯住宅のイメージを印象つけるようです。

やはり形の持つ意味は大きいです。

 

門袖にはリビエラのプランクというタイルを使っています。
木目のパターンが印刷されています。

この手のタイルは以前はうそっぽさが鼻について、

安っぽい印象を与えるのであまり使いたくなかったのですが、

最近の印刷技術の進歩はその印象を覆すようなところまで来ているようで、

別に木に見えなくても良いし、単純にきれいであればよいとも思うので。
仕上げ材の使い方の基準が変わっていくような気がしています。
ちなみに同じタイルをリビングの床にも使っています。

 

吉祥寺の住宅3のサムネール画像

 

この写真は以前支店の研修で行った栃木の町街の塀です。
瀬戸内海沿岸や直島などでもよく使われている焼き杉の塀です。
建築家の藤森さんは自ら杉を焼いて使われていますが、
こういう黒塀は昔は当たり前にあったような気がします。

今ではコンクリートブロックとアルミのフェンスに街が侵略されてしまい、

御世辞にもきれいな街並みとは言えない状況になっています。

 

ずいぶん前から塀を焼き杉で作ったらきれいだと思っていた
のですが、実際にやろうと思うと今の物流や外構工事の
システムの中では案外やりづらい状況になっています。

 

吉祥寺の住宅4

 

この計画では森林共同株式会社という島根にあるメーカーをネットで探し、

そこの焼き杉を使って塀を作りました。
縦張りなので天端にはステンレスで笠置を作りましたが、
これで耐久性はかなり向上していると思います。

 

何かで読んだと思うのですが、焼き杉は50年位もちます。
と書いてあったような気がしていたのですが、実際には
数年ごとにキシラデコールとかノンロットというような
ステイン系の塗料を塗り重ねていく必要があるようですが、
出来上がってみると、やはりきれいです。

 

吉祥寺の住宅5

 

メーター関係は裏にまとめてあります。メーターボックス
は使わず塀にあなを開けてガスメーターを覗きこみ、

その後ろにスッキリポールのメーターを設けて見えるようにしてあるだけですが、きれいに収まっていると思います。

 

吉祥寺の住宅6

 

玄関を入ると同じ高さの窓が三つ並んでいるのですが、

下枠を特注して三つの窓をつなげることで印象がだいぶ変わりました。
窓の向こうにはこれからシマトネリコを植えることになっています。
鏡もこうして壁の端部に設けると、境目がわかりにくくなり空間が広がります。

 

床のタイルはやはりリビエラのタイルを使っています。

その名もVALS。

ピーターズントーがリノベしたテルメで使っている石のパターンを

コピーしているようですが、名前をそのままタイルの名前にしているようです。

リビエラにはパラディオという名の白いタイルもありこれもきれいです。

 

吉祥寺の住宅7

 

リビングの床は外部にも使っているプランクというタイルです。
正面に見えているのはエコスマートという置くだけの暖炉という
かストーブのようなものです。

バイオエタノールを燃料としているので、すすが出ず、煙突もいりません。


吉祥寺の住宅8

 


焼き杉の塀の向こうは隣家の壁なのですが、ツタが絡まり
全開したフォールディングウインドウからは焼き杉の塀と
隣家のツタのみが目に入りとても気持ちの良い場所になっています。

ただの折りたたみのパイプいすでも絵になってしまいます。

今週には外構も完成し植栽も植えられて完成します。
最終的な姿はまたご報告します。

 

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