東京デザインオフィスの荒川です。
設計から竣工まで丸2年かけて、杉並の住宅が完成しました。
建ぺい率制限が40%、容積率は80%。
一種低層住居地区の100坪の敷地に建つまさにFREX RESIDENCEです。
道路の向こう側に公園があり、比較的大きな樹木も生えていて、うまく生かせばよい環境です。
ただし道路には人通りもあるし、あまり下の方まで見えてしまうと遊具や遊具で遊ぶ子供たちの姿が目に入ってしまいます。
(現地でスケッチブックで塀をつくってみました)
ここにある程度高さのある塀を作って、樹木と空だけが見える庭をつくりたい、というのが敷地を見た第一印象でした。
当初お客様は東京で家を建てるならリビングは2階、というイメージを持たれており、その案をひとつ。もうひとつはこの環境と建蔽率40%という制限の中ならではのプランを提案しました。
建ぺい率が40%でも、通常は残りの60%の中に車を置くと、実はそれほど残地は残らないのですが、今回敷地が大きいのと車は完全にガレージ内に入れてしまうという方針だったため、60%の土地が完全に残地として残ります。この60%約60坪の土地をどう生かすかが、この計画のポイントになります。
まずは2階リビングのB案
なぜ初めがB案なのかいうと、この段階で既に頭のなかではA案しかないと考えていたのだと思います。
B案は外部空間も含め、主空間を2階にリフトアップして、西を向いて生活しようという計画です。
夏の強い西日の熱や外部からの視線は何回かご紹介しているコモドで隠し、夕日を見ながらここにいたらきっと気持ちいいに違いないというプランです。
もう一つがA案
A案というのは敷地を大きく6つのブロックに分け、南側の中央部にリビング、その両脇にほぼ同じ大きさのに庭というか「外の部屋」を2つ配置するという計画です。
東西にアウトドアリビング、リビング、アウトドアダイニングがつながるゾーニングです。
リビングの南側は隣地にかなり寄ってしまうので、上部は吹き抜けとし、ある程度絞った大きさの窓を設け、直射光を奥までを差し込むような断面計画を考えました。
アウトドアダイニング→リビング→アウトドアリビングと空間がつながる、スケッチアップというソフトで描いたイメージスケッチです。
次回この計画がどんな展開をして行くかご紹介します。