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ガウディとサグラダ・ファミリア展

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荒川圭史

へーベルハウス東京デザインオフィスの荒川です。

東京国立近代美術館で「ガウディとサグラダ・ファミリア展」を見てきました。

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学生のとき、当時海外に行くのは初めてで、個人で計画を練って海外旅行に行くなどということは全く思いもよらなかった時代でしたが、もう39年前です。バルセロナが組み込まれているツアーを探して、おなかにパスポートを巻いて、トラベラーズチェックをカバンに入れて参加しました。ちょうどサントリーのコマーシャルでガウディの建物を使っていて、少しブームになっていた気もします。

そんな中、建設途中のサグラダ・ファミリア教会を見に行きましたが、「正直なんだかわからないけどものすごい」という印象で打ちのめされました。日本には絶対にない類の建築でした。本当はガウディじゃなく、ライト、コルビジュエ、ミースを見に行った方がよかったのかもしれませんがそんな時代でした。ポストモダン全盛期で、なんとなくモダニズムがさげすまされていたような記憶があります。

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これはその時買ってきたgaudiという冊子です。いつも思いますが図版集はとてもコストパフォーマンスが良いと思います。

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サグラダ・ファミリアは1885年くらいから計画が始まっているようなので、もう138年も設計施工を続けているということですね。あのノートルダムですら建設期間は87年のようなので、138年という時間がものすごい重みをもっている気がします。いまだに未完成だし、異常なまでの完成度だし。

そして、138年のうちの62年分は、私もその時間の中で生きているわけで、それ自体が不思議な感じがします。建築としてはもっと時間がかかっているものもあるのかとは思いますが、今の世の中でいまだに建設途中で、ものすごい完成度で出来上がりつつある建築物があって、もしかしたらいつまでも建築中なのかもしれませんが、自分が死ぬまでに全貌が見えてくるかもしれない。そんな運が良い時代を生きているのかもしれません。

ガウディとサグラダ・ファミリア展 / 国立近代美術館 2023.6.13-9.10

 ガウディとサグラダ・ファミリア展公式サイト

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