東京デザインオフィスの牧野です。
今回は、もうすぐお引渡し予定の 「要町の賃貸併用住宅」 をご紹介します。
建設地は、池袋から有楽町線で一駅目の要町から徒歩10分位
山手通りから少し入ったところにあります。
山手通り沿いには、高層のマンションや、オフィスが立ち並んでいますが、
一歩中に入ると、比較的低層の住宅街が続いています。
ただ、住宅はかなり密集していて、道路も4メートルに満たない
いわゆる 二項道路 が縦横に走っています。
今回の建設地は、北と西の2方向に道路のある、角地ですが、
両方の道路とも、4メートルに満たないため、セットバックが必要です。
道路の反対側には、住宅や、アパートが密集して建っていて、光のとり方
や、プライバシーへの配慮が、難しい敷地です。
幸いなことに、敷地の南側には、昔からの通路があり、約1.5メートル
ほどの巾ですが、この敷地での、この空間は、とても貴重で、是非、効果的
に活用したいところです。
敷地面積は41坪、建蔽率70%、容積率160%。
ここに、5人家族のご自宅と、1Kの賃貸4戸を計画します。
先日ブログでご紹介した 「綾瀬の賃貸住宅」 では、
ご自宅と賃貸部、別棟の2棟建ての計画でしたが、
こちらは、よりスペースを有効活用するため、
一棟の中で、自宅と賃貸部を共存させる計画です。
自宅と賃貸部分を併存させる場合、最も気を配るのは、
それぞれのゾーニングとアプローチの取り方です。
ご家族にとっては、可能な限り、賃貸部の存在を気にせずに
暮らしたいと思うのがふつうだと思います。
今回も、そこをよく検討して、計画を建てています。
自宅は1階、2階の一部と3階全部を使っています。アプローチは
北東にとって、賃貸部と完全に分けてあります。
賃貸部は西道路からアプローチ、住戸の手前に階段があります。
賃貸の住戸は1階2戸、2階2戸の計4戸ですが、すべて南面
させ、密集地の中にあっても、明るい空間を実現しています。
南側の通路も、ちゃんと明り取りに寄与するような計画にしてあります。
これは、3時頃の写真ですが、各住戸に陽がさしている様子が分かります。
やはり、1.5メートルでも、南側の通路が効いています。
現場を確認に行ったときは、まだ、エアコンの室外機がついていなかったり、
外構がまだでしたが、内部もある程度完成していました。
2階の賃貸住戸
化粧台もキレイに納まっていました。
3階の自宅部からの景色です。
池袋の高層ビルも見えて、とても気持ちのイイベランダです。
住宅の密集している様子も分かると思います。
今回、お客様のご厚意で
「要町の賃貸併用住宅」
7月30日(土)、31日(日) オープンハウスを開催
させていただくことになりました。
この建物は、奇をてらうことなく、敷地の特性をきちんと理解して、
セオリー通りに、丁寧に光とをつかまえることが出来ています。
よろしければ、是非、ご覧になってください。
お待ちしております。