東京デザインオフィスの荒川です
実はもうお引渡しをしているのですが、計画中の住宅を
紹介します。
武蔵野市にある住宅で、TDOが計画する住宅としては
珍しく寄せ棟の屋根が乗っています。
敷地は路地奥なので、今回も敷地に入ってから玄関に
いたる通路部分を庭として考えていくような提案をして
います。
また、この通路部分は施主のご両親様の住まいに隣接
しているので、アプローチとご両親様の庭を一体化し、
大きな庭として感じられる様に、また路地を通るときに、
気配が感じられるような距離感を作りたいと考えていま
した。
敷地を見に行ったときにいつもやることですが、どの
方向に抜けがあるのか、しっかり確認してきます。
この住宅の場合、東南方面が大きく空に開けていること、
西側の二軒の住宅の間が私道になっていて、かなり遠く
まで見通しがきくことが大きな特徴でした。
も朝日が入る場所で食事が出来るようにしたいという
ご要望があったので、これで南東の角はデッキを張った
庭に決まりでした。
このお客さまは一度TDO主催の訪問会に参加され、しば
らくしてから浜田山モデルを案内してほしいという連絡が
あり、初対面は浜田山モデルでした。ここから打ち合わせ
がスタートしました。
A4 5枚に及ぶ要望書をいただき、内容を見ると永田さん
堀部さん、中村さんといった著名な建築家の作った住宅
が好きだというような内容も書かれており、その作家の
選び方もなるほどと思わせるもので、ちょっと緊張して
打ち合わせに望みました。
屋根を架けるなら、なるべくシンプルな形にしないと、
屋根が綺麗に見えないという説明をし、陸屋根のキュー
ビックモデルと、寄棟の新大地モデルの両方を視野に入
れて計画を進めました。
キッチン はリビングとダイニングの要になるような位置に
計画してあります。
リビング全体の見え方を検討しています。キッチンと床を
一段あげた畳のコーナーの見え方がこれで良いか
間接照明とエアコンスペースがうまく納まるのかも一緒に
考えています。
エアコンはこんな形で付いて いています。
玄関を入ったところの壁は天井際をすかして間接照明を
入れましたが、一応空気を遮断するために、はめ殺しの
障子を入れています。
頂き物の大きな舵を玄関に掛けるという話になり、その位置
や固定の仕方も検討しました。
昔マルホンさんに作ってもらったチークの格子のサンプルが
30mm角で舵の穴が28mm角だということなので、チークだし、
大きさもぴったりなので、壁にこのチークのサンプルを埋め込
んでもらい舵を取り付けるようにしました。
もう取り付けられているはずなのですが、まだ見てい
ません。
壁にレンガを張りたいという要望が出たので、アアルトの
ようにレンガの上にホワイトの塗装をしてはどうかと提案
してみました。
れんがを張っただけでも十分綺麗に見えたようで、職人
さんから本当にペンキを塗っていいのかと、何度も確認
されたようなのですが、いいんですと伝えてくださいと
工事担当に話をし、思ったとおりの壁が出来上がりました。
本当はオープンハウス等で、実物を見ていただけたらと
思っていたのですが、スケジュールが合わず、実現でき
ませんでした。
いつか 訪問会等できる機会があればこの白いレンガの
壁、ぜひ見に着てください。