東京デザインオフィスの牧野です。
先週末に、三軒茶屋の住宅 が完成、お引渡しをしました。
着工から約4ヶ月、無事に、この日を迎えることが出来ました。
「計画中の住まい」の中で、ご案内した様に、この建物のテーマは、
路地状敷地の厳しい法的制限の中で、いかに居住スペースを確保するか、
ということと、今はたまたま南側が空き地になっていますが、近い将来
建物が近接して建ってしまうなかで、どうやって、光を取り込み、
心地のいい空間を作るかという、2点でした。
居住スペースの確保ということでは、ヘーベルハウス "モナド"の持つ
ポテンシャルを最大限使い切ることが出来たと思っています。
この3枚の写真が、それを表現しています。
北側隣家への日影を規制する法規制をクリアーするために、
1階の高さを通常よりも30cm押さえて、プラス、3階の天井を斜めにカット
することで、通常の天井高さの組み合わせでは得ることの出来ない3階の部屋空間
を実現しています。
1階の部屋は天井裏のスペースを調整、逆梁になるような天井の仕上げをすることで、
圧迫感を和らげています。
こうして得られる3階の空間は、実は、今までのヘーベルハウスでは作ることが
出来ませんでした。モナドというシリーズが出来きてはじめて生み出せた空間なんです。
内部空間も、狙い通りの光が注いでいました。
南の屋根越しの高窓、東隣家の庭のわずかな抜けを狙った、朝日を届けて
くれる腰窓。
キッチンや階段室の窓からも、きちんと光が入っていました。
それは、今回の計画の始めに、お客様と、解体する建物の窓から、確認し、
設計に取り込んできた光です。
躯体現場の段階でも、その効果を確認していましたが、
やはり、壁のクロスが仕上がって、きれいに光を反射してくれると、トップライト
の光は、他の窓からの光以上に、空間に深みを与えてくれます。
余談ですが、お客様がこの空間への光の入り方をご覧になって、
アリオスと全く同じだね とおっしゃっていました。
アリオスというのは、日照や通風のシュミレーションをするプログラムで、
設計段階で、何時にこんな光が入りますよ・・・・とご説明していた通りの
状態になっていました。
3階の モンドリアンウインドウ 。外観のアクセントにもなっている窓です。
初めて使った窓ですが、思った以上に存在感のある窓です。景色の
見え方も綺麗なので、またチャンスがあれば使ってみたいと思います。
収納の内部や、設備周りの仕上げ等、細かいところまで、とても
丁寧に仕上げていただきました。工事担当や職人さん方に感謝です。
お引渡しの当日は、晴天にも恵まれ、お客様にも大変喜んでいただくことが出来ました。