東京デザインオフィスの牧野です。
今、計画中の 「国分寺の住宅」 をご紹介します。
国分寺の一種低層地域に建つ3階建て の住宅です。
一種低層地域はもともと、2階建ての低層の建物に誘導しようという地域ですから
3階建を計画するには、当然、キビシイ日影規制等をクリアしていかなければなりません。
今回の計画では、高台の立地を活かし、かつ屋上で天体観測をしたいというご主人の
夢の実現や、各階のゾーニング計画の必然性から、3階がどうしても必要でした。
北と西が道路で、南と東は2階建ての隣家がかなり接近して立っています。
特に南側はアパートで、外廊下、出入り口が計画地の方をむいています。
西側道路の反対側は大きな一軒家で、手入れのされた庭木を借景できそうです。
そんな条件のなかで・・・・、
日影規制をクリアし、かつ、車を3台止めるという条件から、建物を敷地の南側いっぱいに
配置する計画としました。
隣家が迫っている東側は通風のための窓を一つだけにして、壁で閉じています。
問題は南側です。
光は欲しいけれども、プライバシーは守りたい。
この二つを両立するために、二重の外皮で囲われた光庭 をつくることにしました。
模型の下側が南です。3階から1階までつながる、2つの吹抜けが、下階の
部屋に光を届けてくれます。
二重壁は光の反射を考えて、ヘーベルハウスで一番白い色にする予定です。
内部の開放感とは対照的に、南側の外観は、壁で覆われることになります。
デザインと通風と、光の変化を楽しむために、一列のスリットをいれていますが、
ほとんど真っ白い箱に見えると思います。
たまたま、今、ヘーベルハウスのCMで、町の中に唐突に 白い箱 があるバージョンを
やっていますが、あんな見え方かもしれません。
西側は、道路向かいの素敵なお庭を借景させていただくために
ベランダを設けて、この建物で唯一、外に対して開いています。
南西からの見え方はこんな感じです。
高台に立ち、かつ周りに3階がないので、この屋上からの眺めは
すばらしいものになると思います。
床面積30坪弱で、決して大きくはありませんが、この 白い箱 は、きっとこの街の
ランドマークになるでしょう・・・・・今から完成が楽しみです。