東京デザインオフィスの荒川です
今回は北区で計画中の住宅を紹介します。
monadoという商品が発売されて久しいですが。この住宅
はmonadoです。
厳密には北側のカットもないのでmonadoのカテゴリーに
は入らないかも知れませんが、一階の階高は320mm
下げてトータルの高さを低くし基準法の制約の中でなるべ
く床面積を広くとろとしてできた形という意味でやはり
monadoだと思います。
monadoについてはこちらから
https://www.asahi-kasei.co.jp/hebel/topics/monado/index.html/
またWikipeddiaによるとモナドというのは
モナド(Monad)はライプニッツ (Gottfried Leibniz)の
案出した空間を説明するための概念である。
ギリシア語 ... ライプニッツによれば、モナドは構成された
ものではなく、部分を持たない、厳密に単純な実体である
が、にもかかわらず属性として状態を持つ。・・・・・・・・
(そういえばこのmonadには最後のoがありませんが、
monadoはあえてそういう表現にしたのでしょうね。)
とありますが、到底その概念を理解する段階には思考
が追いついていませんので、何のことかは良くわかりませ
んが、乱暴な言い方をすれば、このの商品monadoは
建築基準法の集団規定による形態の制約にふさわし
い空間を持った住宅というような感じでしょうか。
あまりいい加減なことを書くと商品企画の工藤さんに
しかられそうなのでこれくらいにしておきます。
北区の住宅はこんな形をしています。
一階は見るからに丈が短いです。この部分はガレージと
洗面、浴室と和室のゲストルームになっています。
ここで天井高をちょっと我慢した分二階三階は広々と使
えることになります。
もっとも和室の場合かえって天井が低いほうが良い場合
も多いとは思います。と考えれば一石二鳥ということにな
りますね。
で、今日紹介するのは、二階の主空間の空間的な捕らえ
方の差の話です。
良く建築家の設計した住宅や建築では実際に行ってみると
プランからはとても創造ができなくらい豊かな空間が広がっ
ていたりすることがあります。そんな大げさな話ではないの
ですが、階段室周りの造作の違いでこんなに違う空間に
なるというひとつの例です。
打合せではじめに話に出ていたのがこっちです。
最近雑誌なのでジャイアントファニチャーという言葉を
目にすることがありますがこれは階段室と本棚を一体で
作り、エアコンなどもその中に隠してしまおうというそれに
近いアイデアです。ただお客様はもう少し解放的なもの
を求められており、後から書いたのがこのスケッチです。
奥の壁がそのまま階段室に吸い込まれるように入っていく
ので、かなり広々とした雰囲気に変わります。自然採光の
窓位置や間接照明などの演出でさらに広がり感は増すか
と思います。
ただしエアコンの隠し場所がなくなってしまい、我慢して
天井にビルトインしてしまうかという案も出たのですが、
ココは大きめの容量のものを一台入れて扇風機も使うと
いう方向で話が進み始めました。
暖房は床暖房が入っているので問題ないのですが。
冷房に関してはもう少し考えてみても良いかとも考え
ています。
現在成城の計画を含め、グレード感のある空間の資質
みたいなものを探している中で、空調にもう少し気を使う
べきではないかという方向に気持ちが傾いています。
科学応用冷暖研究所の高間さんという先生にも色々と
教えてもらい始めているので、しばらくしたら、24時間
換気をとりあえず必要な量だけつけて、適当なところを
見つけてルームエアコンをつけるというのと少し違った
物が出来上がるかも知れません。