東京デザインオフィスの荒川です。
街かどへーベルハウス鍋屋横丁の3階のリビングダイニングは
かなりオークの仕上げ面が多いウッディな空間になっています、
という話を前回しましたが、こんな空間です。
最近こういう空間設計することが多いのですが、
基本的に南北に大きな開口をとったシリンダーのような空間です。
両側に全開できるフォールディング・ウインドウを設け、
風がドーンと抜けるようにしてあります。
南北両側とも眺望もかなりよく、
とても気持ちの良い場所ができそうです。
階段室やエレベーター水回りのコア部分を本棚で取り囲み、
ジャイアントファニチャーというのか、
ひとつの大きな箱として作り、家具を抜けると別のの空間に出る。
そんな作りになっています。
ついでにリビングとダイニングの間は天井を下げ空間を分節し、
そこに間接照明の光源と空調の吹き出し口を納めています。
この家具に沿ってかなり長い距離で、コーブ状の
間接照明がつくので、この光で空間全体の明るさを
担保するような計画になっています。
このような計画は、大工さんと家具屋さんの工事区分が不明瞭になり、
設計も施工もとても複雑になりますが、
頼りになる家具デザイナーさんがいるのでとっても助かります。
今回もDAYSの松江さんのお世話になっています。
いつもありがとうございます。
照明計画はダイコー電気のデザインチーム、
タクトの向平さんに相談しながら進めました。
TVボードの裏側の壁に半分から下を照らす間接照明を入れていますが、
このやりを実際に計画するのは今回が初めてです。
向平さんは北欧にデザイン留学することになり、
残念ながら完成形を見てもらえないまま
出発になってしまうことになりそうです。
空調は科学応用冷暖研究所の高間先生にご協力いただき、
日立空調関東株式会社の佐藤さんに施工面での相談をしながら
計画を進めました。
「街かどへーベルハウスなべよこ」の設計は、こうした優秀な
デザイナーの方々に協力してもらいながら出来上がっています。