東京デザインオフィスの荒川です。
今回は街かどへーベルハウス豪徳寺の1階天井のルーバーに関しての話です。
天井を通常より30cm高くしてその下にルーバー状の天井をもう一つ作って二重天井として、ルーバーの 中に照明やらエアコンやらを押し込んでしまおう、ということで、以前こんなスケッチを描いていました。
前回ご紹介したグリーンの照明器具はルーバーの下に直接見えているような形になります。
こんな状態を想定しています。
最終的にはこうなりました。
そこで、当初想定していた竹がどうもしっくり来ない、かといって木材にした場合に何を使おうか、木材の場合アッシュというかタモというかを使うことが多いのですが、以前米栂を使ったら かなりコストダウンできたことがあり、コストも視野に入れながら・・・とすると突板の練り付けで塗装仕上げか・・・と話がまとまらず、右往左往していたところに丁度マルホンさんが訪ねてこられました。
今こんなフローリングを開発して一押ししています、という話をいただき、フリッツハンセンのショウルームの床にも使ってもらいました、と写真を見せてもらいました。 これが今回の格子のイメージにぴったりでした。
草木染で色を付けていて、自然の色素で色を付けているのでなんとなく日本の伝統色のような雰囲気もあるし。今どきのアンティーク加工したような風合いもあり、どうも、開発の目的はそんな今流行りの古びた風合いを出したかったらしく、そんな中でここにたどり着いたようで、かなり印象がよかったので、すぐに見積もりの依頼をしました
アッシュの突板に塗装をしたものと価格はどっこいか、安いくらいだったので、すぐに草木染のシリーズの中のマスハナという名前のヨーロピアンオーク材を使うことにしました。やっと腑に落ちた感じです。
さんざん迷った挙句なのですが、迷った甲斐はあったような気がします。
過去に検討したいろいろな材達です。
最終的にはこんな組み合わせになります。
床はアコヤをオイルステンで色付けしたもの、内も外も同じ材を使います。ずいぶん前からやってみたいとは思っていたことですが、耐久性に無理があり諦めていましたが、今回ようやく実現しそうです。
テーブルはparkERsさんオリジナルのヨーロピアンオークのかなり荒々しい感じの素材です。この写真のオークのテーブルはかなり黄色いのですが、もっと黄色みを消した感じです。
天井のルーバーはマスハナのヨーロピアンオーク。
この写真のは床材ですが、断面的にもこんな感じです。この材そのものをヘリンボーン張したのがフリッツハンセンのショウルームで使ったものらし く、近いうちにのぞいてみたいと思っています。
一応主役はグリーンということで、事務所の玄関に置いてあったガジュマル君に一緒に写真に入ってもらいました。
街かどへーベルハウス豪徳寺のオープンは7月15日です。