東京デザインオフィスの為田です。
今週の山行きは、子供の学校の代休を利用して、家族で北八ヶ岳へ。
今年最後の高い山と、森の中を歩いて池めぐり一泊二日のコースを企画した。
期待通りの青い空と立ち枯れの白い木が、北八へ来たと思わせてくれる。いい空だな。
縞枯山からは、遠くの山並みが、きれいに見渡せた。
南アルプス、中央アルプス、雪の帽子をかぶった御嶽山、乗鞍岳、そして北アルプス。
北アルプスもすでに、雪の中。
奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳、あの窪みが、大キレット、そしてその先に槍ヶ岳。
あそこのカールが、涸沢小屋のあるあたりだな、、、。
今年の夏の思い出や、見た景色が蘇えってくる。
あまり眺めていると、二人に置いていかれることが、多かった。
雨池山、三ツ岳を越えて、山小屋を目指す。
大きな岩がゴロゴロした、溶岩台地で、楽しく歩ける。
奥の山を越えて行けば、今夜の宿が見えてくるはずだけど、険しそう。
森の中にポッコリと空いたところに建つ、北横岳ヒュッテに到着する。
煙突から昇る煙が、暖かさを感じさせてくれて、ホッとする。
案の定、今夜の泊り客は、我々家族のみだった。
夕食までは、まったりと過ごし、馬肉のすき焼きには舌鼓を打つ。
満天の星空観察会も寒くて、早々に切り上げ、8時前に就寝。
今夜、この森の中で寝ているのは、我々と山小屋のおじさんと動物達だけだろうなあ。
翌朝は、霧と強い風。気温も氷点下になっていた。
北横岳山頂では、凍りそうな風に打たれて、脳ミソが覚醒したように感じた。
その後は、森の中を歩き、静かな池めぐり。
亀甲池は、氷結していた。池の上を歩く感覚に子供も喜ぶが、大人だって楽しい。
双子池は、氷は張っていなかったが、水面に陽が射して、キラキラしていた。
水際では、小石を霜柱が、力強く持ち上げていた。
昼すぎには下山して、温泉に入って、そばを食べて帰宅した。
帰宅後、妻の第一声はというと、
「ここの空気は、生ぬるい!!」
この言葉に、ある詩の一片を想起した。
「智恵子は東京に空が無いといふ。ほんとの空が見たいといふ。」
また、空を見に行こうか。