東京デザインオフィスの為田です。
GWの前半の4日間は、震災後の茨城地区のヘーベルハウス特別点検に
参加した。
東京や、神奈川、名古屋から様々な職種が応援に集まった。
3、4日の交代だが、二度目の人も、また一週間以上の人もいた。
前日、常磐線に乗り、土浦の街に到着すると、震災後の様子が
目に飛び込んできた。
歩道は波打ち、至るところで、床のタイルなどが割れていた。
電柱は、傾いていた。
マンションの外壁のタイルも被害があった模様。
老朽化した瓦屋根の家々は、余すところ無く屋根にブルーシートが掛けられていた。
東京の通勤圏だが、東京では、感じなかった被害の実状だった。
僕が担当したエリアは、茨城県南部の守谷市のヘーベルハウスの
特別点検だった。
神奈川エリアの大工の稲田さんと、東京エリアの大工の神さんの三人チームで、
知らない場所を地図とカーナビを頼りに、ヘーベルハウスを探して回った。
基礎の様子、外壁の様子、内部の様子と確認して、お話しをお聞きした。
幸いにも、このエリアのヘーベルハウスでは、大きな被害はなかった。
昨日、点検したヘーベルハウスのすぐ近所のヘーベルハウスに、
翌日伺うこともあり、昨日の場所をナビにセットしたままだったかと、
惑うことも多かった。
外部の計測などの点検だけなら、まとめて効率的に行うこともできるだろうけど、
今回の目的は、被害状況の把握だけでなく、
オーナー様の震災時の様子を話していただいて、
我々は、その実体験を直接お聞きするということと理解していた。
築27年の老夫婦のお住まいのヘーベルハウスでは、お茶とカステラとお煎餅を
いただきながら、震災時のお話しをお聞きした。
「地面がこ~んなに揺れたんだよ。
窓から庭に飛び出して二人でこの木にしがみついたんだよ。」
と、話してくれたご主人の両手は、フラダンスの5倍位の大きな動きだった。
「この池の水が左右に揺れて溢れ出して、水が半分になってね。」
「飼猫も、出たまま数日帰って来なかった。そして、頭の毛が抜けたの。」
奥様も、沢山沢山話してくれた。
その日の点検が終わると、また土浦の本部へ車を走らせた。
そこで、県内各地の情報が集約されていった。
「ただいま、帰りました!!!」
「お帰りなさい!!ご苦労様!!!」
という声が、響き渡る会議室。力強い組織力を体感した、四日間だった。
地元、土浦のSAさんたちが、色々考えて買い集めてくれた、銘菓が山盛り。
折角だしなと、せっせと口に運んだ、食べ過ぎの四日間でもあったなあ。