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三ツ峠山

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こぼればなし 為田敏宏

東京デザインオフィスの為田です。


先週の山行きは、妻と三ツ峠山へ出かけた。


早朝5時、出発時点ではまだ暗く、西の空にオリオン座がはっきり見えた。
東名高速で夜明けを迎え、御殿場では、朝日が富士山だけを照らしていた。
これだけでも、今日は十分という満足感も得た。


遮るものの無い富士の眺め三ツ峠山頂からの、富士山の眺め。
この風景を目指して、写真家に人気の山で、北西側からのルートは、一時間で
頂上へ立てる。


今回は、昔からの山岳信仰の霊山としての三ツ峠を体感したくて、南側の
いにしえの修行道を、三時間かけて登った。


山中には、多くの石造物が、苔むして待ち構えている。


八十八大師頂上直前にある、八十八大師。なかなかユーモラスな表情にも見えるなあ。


江戸時代後期の物とのことだが、石材は、この周辺で産出される物では無いらしい。
それを遠方から入手し、お堂にこもって石仏を彫り、ここまで担ぎ上げて奉納する、
何という苦行だろうか。
何を願っての苦行だったのだろうか?


山頂直下の屏風岩三ツ峠のもう一つの顔は、有名なクライミングの練習場所というものだ。
この屏風岩は、新田次郎などの山岳小説にも、良く登場する。


クライマー拡大して見てください今日は、この大きな岩に、4組がアタックしていた。
このズーム写真のほぼ中央に、二人のクライマーが岩にへばりついている。


僕には、出来ないけど、苦労して登りきれれば、達成感ありそうだなあ。


屏風岩の下まで進むと、岩の裂け目に、様々な年代のハーケンが打ち込まれていた。


錆びたハーケン 1これもハーケンなのかも??何をお願いするかは、別として、現代版の苦行かもな、と思うと、
苔むした石仏と、錆びたハーケンが、同類に思えてきた。


11月も下旬というのに、何とも暖かい山日和の一日だった。満足。

 

 

 

 

 


 

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