はじめまして。
東京デザインオフィス営業スタッフの鈴木靖と申します。
昨年10月から東京デザインオフィスの一員になりました。
何卒宜しくお願いいたします。
先日「森と湖の国 フィンランド・デザイン展」(サントリー美術館)へ行ってきました。
1930年代から現代まで脈々と受け継がれている、
フィンランドのガラスデザインの数々を堪能してまいりました。
フィンランドのガラス産業は規模が小さく、長い伝統があるわけではないそうです。
1920年代からお隣スウェーデンのガラス工芸の影響によりガラス工芸品が作られるようになり、それが飛躍的に発展したのは1930年代です。
この時代では、アイノ・アールト、アルヴァル・アールト夫妻の作品が有名です。
アイノ・アールトが発表した<ボルゲブリック>シリーズ
1936年 ミラノ・トリエンナーレで金賞を受賞しました。
アルヴァル・アールト作<アールトの花瓶(通称サヴォイ)>。
1937年 パリ万博にも出品されました。
特筆すべきなのは、両デザインともにマイナーチェンジを重ねながら、今なおフィンランドを代表するガラスメーカー「イッタラ」の製品として作り続けられていることです。
「イッタラ」の『使い捨て主義に反する永遠のデザイン』というメッセージを掲げ、
生産を続けるその姿勢は、常に地球に優しく、自然と共にあり続けています。
自然といえば、フィンランドの美しい自然と風土が作品の色となり形となって溶け込んでいます。
タピオ・ヴィルッカラ<カンタレッリ(アンズタケ)> 1947年
オイヴァ・トイッカ<霧のしずく> 1964年
タピオ・ヴィルッカラ<ウルティマ・テューレ> 1968年
日本とフィンランドがこんなに離れているのに何故か懐かしく感じられるのは、
両国の人の美意識に共通する点があるからでしょうか?
是非一度、自然豊かなフィンランドに訪れてみたくなりました。
ちなみにこの3点も2012年現在、「イッタラ」で製造中です。
フィンランド・デザインの精神は現代まで脈々と受け継がれています。
現代のデザイナー ハッリ・コスキネンの作品<ブロック・ランプ> 1998年
今回の展覧会を通じて感じた事は、
「愛され続けるデザインは不変である」ということです。
我々も皆様から愛され続けるデザインの追及に日々努めていきたいと思います。
頑張ります!
(この展覧会は1月20日までです。まだの方は是非この週末にご覧下さい。)