CASE #49 品川かぜのとう
- 設計:
- 東京デザインオフィス
- インテリア:
- 才野 朝子
- 竣工:
- 2006年7月
- カテゴリ:

品川モデルが建っている街並みです。旧中原街道に面して建っています。 建蔽率60%、容積率300%の準工業地域です。周りにはまだ街中の工場が残っていますが、マンションなどが増え始めています。このような環境のなかで、間口の狭い26坪の土地にどういった住まい方をするのか、街並みにどういう関わりをしていくのかということを考えました。その答えがこの〔かぜのとう〕です。

道路境界部に作ったゲートです。昼間は光が反射して外から中は見えにくい状態になっています。 実は3階の空の間の床に敷いてある物と同じファインフロアーという材料で作っています。

中から見ると明-暗が逆転するので、外の様子は良くわかります。 ゲートを閉めると、光とかぜが通リ抜け、プライバシーは守られた外部空間となります。車を 置いてない時は、いろいろな使い方が出来そうです。

ピロティ越しに奥の方を見てみましょう 池の向こうに畳が敷かれた「中庭」が見えます。更に奥には竹が植えられています。上部から光が降りてくる、不思議な空間です。

もう少し奥に入ってみましょう 上に見えているのは「空の間」です。グレーチング越しに天空からの光がヘーベルの壁に反射しながら降りてきます。内のような外のようなとても曖昧な空間です。

一階の夏の間と中庭の様子です。 中庭の畳はそれ自体が座布団のようなものですが、こんな座布団があるとさらに落ち着きます。

二階の道路に面した部屋を主寝室という想定でレイアウトしています。 写真には写っていませんが、タンスというよりは置き型のクローゼットといった感覚の家具が置いてあります。部屋の機能はなるべくフレキシブルにしておきたいと思いクローゼットは造り付けにはしていません。

3階は仕切りの無いワンスペースで、「空の間」まで含めた建物全体の大きさが感じられるような空間にしています。ここは冬でも暖かい太陽の光に満ちた「冬の間」です 。

「冬の間」は中庭上部の宙に浮いた庭「空の間」と連続しています。ここにあお向けになって空を見あげて雲が動いていくのをみていると気持ちがゆったりしてきます。夜ここでお酒でも飲みながら星や月を見上げてみるというのも気持ちよさそうです。

キッチンはコンパクトに機能的にまとめています。 2階の洗面所に洗濯場にしたくなかったので洗濯機はここへもってきました。右下に見えているのが洗濯機です。








