東京デザインオフィスの荒川です。
つい先日、形の操作というブログを書いていますが、今回はその続きです。
「形の操作」
https://hebel-tdo.com/tdo/tdo-blog/designer/2014/10/-1.html
最後に、構造的にOKなのか検討を開始します、と締めくくって終わっていますが、
持ちませんでした。ありゃりゃ。
なかなか全てがうまくは行きません。
鉄骨造の場合、地震時に床を伝ってに大きな力が流れていくので、床面が持ちこたえられるかで、構造的にOKにならない事はよくある話なのです。
今回の場合、吹き抜けを減らせば床面は強くなるのですが、そうすると、建蔽率がオーバーしてしまう。という事態を招いています。
この形は、建蔽率がぎりぎりOKの範囲で床を作り、袖壁と縁を切って
吹き抜けを小さくするという方法で、構造的にはOKになりました。
斜線もOK、建ぺいもOK、構造もOKではありますが、
果たしてこの形がきれいなのかというと・・・・な感じで、
再び6thへ戻ります。
素直に、T型の部分がそうでないようにするには、袖壁をとってしまう、という方法もありなわけで、代わりに反対側に袖壁を持っていくことにしました。
自分では「 へびへび な形」と呼んでいますが、建蔽率が厳しく両側に袖壁を立てると建蔽率がNGとなってしまう時に、この形を良く使います。
コモドがついているので、よくわからなくなっていますが。
東京一軒家もそうなっています。
https://hebel-tdo.com/tdo/theme/detail_006.html/
この計画の場合、一筆書きが水平、垂直だけでなく。奥行方向にもつながっており、X軸、Y軸、Z軸の「3Dへびへび」になっています。
紆余曲折、最後のへびへびの形のようにいろいろと遠回りしましたが、ようやくゴールにたどりつきました。全てがうまくいき、腑に落ちる形が出来上がりました。